動きに動いた9月がようやく終わる。
毎回言うてるかもしれないが今回は本当びっくりするぐらい早かった。
気がついたらもう半ば、そして終盤。気がついたら10月。
中身が濃いのでむちゃくちゃ覚えているが、思い返すと早送りみたいにパパッと通り過ぎる。女子のシーズンは9月から入るので忙しくなるのは当たり前の話だけど、U15女子、U18女子、高校選手権、皇后杯、国体、トレセンなど色々詰めすぎる。
カテゴリーがバラバラだから問題ないやんと思うのは一部の競技者が多い地域のみ。
福井みたいな田舎では中学生がU18の大会でたり、皇后杯だって出ることも、なんなら国体だって絡むとなると大会ばっかりでちゃんとトレーニングが組めなかったりする。そしてチームのスタッフもカテゴリーで分けられておらずガッツリ被るため、選手は空いてるけどスタッフは超忙しいみたいな状況になる。
これは本当になんとかしてくれないと9月〜11月がチームがうまく回らないことが出てきそうだ。幸いウチはスタッフに助けれて活動をちゃんと行えているので問題なし。しかし、これだと新規チームは絶対に難しい状況に陥るはず。
なんとか改善していってほしいところ。
9月25日
すでにSNSでは報告したがようやく手に入れた優勝。
立ち上げから4年。単独チームとしての挑戦からは3年目にしてようやっと手にした優勝。
勝ちに価値を求めていないが、内容を求めた結果手にした勝ちには十分に価値がある。
今の選手たちが結果としては優勝まで手の届くところにまで持っていってくれたのが今まで所属した選手たちの力のおかげ。あかね、みゆ、まお、れいかの4人の積み上げがあったからこそ。そしてちゃんと応援に来てくれることに感謝だ。
直接関係した選手はもちろん、これまでに関わってくれた様々な方の尽力のおかげの優勝。
文字通り「For Team」の賜物です。
改めてチームの関係者やOG、そして関わるすべての人に感謝します。
今現在は次なるステージの北信越大会へ向けて目下練習中です。
初戦の相手は「松本山雅U15」いままでお手合わせのないチーム。
ですのでやることは大して変わりません。コツコツ今までの積み上げと確認作業を行うのみ。
勝ち上がれば北陸大学フィオリーレさんorアルビレックス新潟さんの勝者と当たることに。すごい組み合わせや。逆山にはリベンジをしたい富山新庄さん、星稜PELさん、そしてきっとリベンジに燃えるであろう金沢学院中さん、そしてパルセイロさん。
ここまできたら本当どこが勝ち上がるのかわからないカードだ。
望むことがあるとすれば同じ北信越リーグの昇格を目指したチームが、すでに北信越リーグに所属しているチームを脅かす存在だぞと知らしめたいし、知らしめてもらいたい。
当日は残念ながら全員集合!とはいかなかったのだが、北信越大会に関してはなんとか全員集合して大会に向かいたい。
試合開始まで
1週間前くらいからリラックスムードで練習してても張り詰めた空気は若干感じる。
お腹いたい、緊張してきたはもはやいつも聞くのでほぼ無視に近いくらいの扱い。
だけどプレーが、らしくないプレーの連続。
焦る焦る。いろんな反応が見れる。プレーに落ち着きのない選手、プレーをより演出しようとする選手、焦るふりをしている選手、落ち着きをはらっているように見えて焦る選手、小さなことに過剰に反応する選手。まったく我関せずと普段通りの選手。
十人十色これも個性やなと見るもこっちまで不安になるくらいの乱れっぷりに矢印を違う方向へ向けようと考える。
多分気がついている選手はほぼいないと思うが、色々方向転換した。
直前にはそのままの形を保っていけたんかなと思う。いま振り返っても思うが多分、空中分解寸前だった。
そして迎える試合当日。
現場で高校選手権をすでに開催している中での同時開催。いつも以上に人が動いている環境でサッカーをすることになる。
当然おなか痛める選手、緊張で吐きそうという選手など現れる。決まってそういう選手は試合が始まればお腹のことは言わないし、吐くことはない。本当に危ない状況になっている選手はこっちが心配になるくらいの表情になっている。
全員が会場に到着後に準備に取り掛かる。
ベンチもいつもの青空ベンチ設置ではなく屋根付き。
豪華だ。
ロッカールームでミーティング。
近場でありながら天然芝での公式戦はほぼ皆無。あったのは4月のテクノポートで審判講習会を兼ねた練習試合ぐらい。
そりゃいつもと違う空気で緊張するよな。
マッチミーティングに中3の2人と参加。中3はマッチミーティングをすること自体は知っているが、マッチミーティングって何するのかは知らない。
もちろん緊張した表情。早々にユニホームの決定を持ってきてもらい。すぐ退室。
そこからピッチ内アップまでは割とのんびり過ごしていたはず。
その間に参加できない選手のためにインスタライブの準備。いままでやってきてなかったことなので勝手がわからず苦戦したがなんとかうまくやれそうだ。
ようやくピッチ内のアップを開始する。
スタッフに動きの確認をしてもらい開始する。ワイワイやれるのがクラブの強み。緩いとか思われるかもしれないが、別に負けても命を奪われるわけでもないし、無理に張り詰めた空気をこちらから要求することもない。
うちのクラブがどうとかそういうのでは決してないが、アップに時間かけすぎるとか負荷上げすぎとか絶対あると思っている。隣の高校選手権の選手たちが汗だくでアップしてるけど本当に必要か?と思う。ある程度心拍数あげて、ボールタッチ確認して、球が走るのか止まるのか確認できたらあとは各々好きでいいと思う。
やりたいことある程度できたし、最後に好きなことしてていいよと5分ほど自由にやってもらって最後ミーティング。
まずは来れなかった選手のためにも結果出すこと。観ている人たちに来てよかったと思ってもらえるような試合にすること。あと色々喋って送り出す。ギリギリまでレガースが無いと騒ぐ選手もいたので多分ちゃんと聞いてない。ショック。
チェックを終えて一旦選手たちは本部へ引っ込む。
「なぜ?」となったが、ここでちゃんと入場曲が流れ、決勝さながらの空気を演出。
挨拶を終えてイレブンショット。
1年生は照れが前面に押し出されている様子。2、3年は慣れたもの。一人ただのモジモジした変な子が混ざってしまっているが、これもまた一興。またしばらくやってなかった練習前写真の再会しようかな。
ジョジョ立ちでいこうかと決めたら早かった。次の北信越でもジョジョにしたいくらいだが、なんか希望はあるんだろうか。
そしていよいよ試合開始を迎える。
試合中
立ち上がりから攻勢に進めようとか考えてたわけではないんですが、9月の公式戦を経て彼女たちは学んだのかと思うほどあっさりとゲームに入る。
初っ端からバーを叩く、次もバーを叩く。大丈夫だ。ドリブルの入り方やスピードの具合から観るにこれは入んないなぁと観ていたので初回は驚きもなし。2回目にバーを叩いた時はキーパーが弾いてのバー。ベンチがキャーキャーうるさい。
ここらで思う。「あぁこれは富山新庄の試合の再来やな、前半で決めないとやばいかな」と思ったところで1年生が立て続けに2点決める。この選手は前節でもある金沢学院中学戦に参加できなかった選手。それもあって意気込んでたんだろうと思う。この試合を作った選手を挙げるとするならばこの選手もその一人だ。
しかし、全てがうまく回っていたわけではない。中盤とDFラインの試合の意図が揃わない。前がかりでゲームを進めたい中盤と絶対に無失点で終えたいDFライン。このぽっかり空いたところをスルスルっと何度か侵入される。これを予防するだけでだいぶ落ち着くなと思うもしばらくは観察。修正が効かなければ飲水タイムでちょっと言うくらいにしようと我慢する。
結局引水タイムまでうまく修正は効いてなかったのでちょっとだけ修正。あとは前節でうまく機能していなかった選手をリベンジさせるために出場させている選手と初スタメン選手の為にパワーを注入。まだまだ安心できない状況だが、チャレンジすることを止めてしまいたくは無い。ここが踏ん張りどころ。
その後バーを叩いた選手がようやく1点を入れる。結局この選手は7本シュート打って3本バーを叩く、1点入れる。シュート成功率14%
3−0
そこから立て続けにキャプテンが得点、最初の得点者が追加点を入れる。
5−0
流れは完全に持ってきた。がしかし、ずっとサイドバックの動きが良くならない。確かに相手はほぼ完封しているし、進ませてはいない。事実相手にシュートは前半で2本打たれたが枠内は1本、上上の出来ではある。
しかし意志が統一できていないし、プレーに関わる勇気を持っていない。チグハグな状況がずっと続く。ここで早いかもしれないがベンチを動かす。前半で交代し、選手には外から観てもらうことを選択する。交代選手は悔しいと思う気持ちと何処かほっとする気持ちが入り混じった感情だった様に思う。守備面での個人での貢献はそれなりにあったが、グループになると課題が多い。また次の実践の場で向上していってほしい。
途中で危ないなという時間帯をうまく交わして前半を終える。
ハーフタイムの修正は割愛。出せるカードは全部切る宣言をして、前線でやっている1年生に飲水までで交代することを伝える。
後半開始前、相変わらずベンチは騒がしい。のでアップへ行けと促す。
後半開始からすぐにまた1年生が得点する。彼女のこの日のシュート本数は7本、うち得点は4点。シュート成功率は57%
すげえ数字だ。ちなみにキャプテンは3本の1点33%
数字はあくまで数字なんでその前後が大事だとは思うが、それでもこの数字はなかなかだ。
ここで宣言よりも少し早く選手を2枚交代させる。前節のリベンジに燃える選手と今回初メンバー入りを果たした選手だ。
どちらもガチガチ。当然。焦らなくていいからでかいプレーをしてくれ、乗ってきたら繋いでくれと伝えるもどでかいプレーの連発。確かに防げてはいる。が、攻撃の停滞は否めない。もう一人はというと完全に試合に飲まれてしまった。最初に交代したサイドバックとほぼ変わらない。守れてはいるが、ずっと繋がらない。パスはもちろん、意図も。しかし、これも勉強だとして積み上げてもらうほかない。残りの時間を彼女たちに託すことにした。
そしてこの選手たちを投入したことによりサイドバックで代わりに入った選手が前線に上がることになる。
この選手は昨年までは試合で活躍していたが、今シーズンに入りチームのスタイルが確立されていくと同時に出場機会を失っていった選手だ。
久しぶりの前線での試合。前線への移動から1分後に早速シュートを決める。
彼女にとっては待望のゴールであり、活躍があったシーンだ。
しかし、その後は完全に形を潜めることになる。この辺りで攻撃が停滞してしまうのは彼女の大きな課題だ。
7−0
ここでキーパーも変える。決勝の舞台に立つ。これだけでも財産だ。彼女が密かに続けてきたキックの向上はしっかりと成果として現れていたし、得点することに近しい感動があった。
そして終始攻勢に出たまま試合終了。終わってみれば大きく差の開いた試合だが、現場を戦った選手には疲労がそれなりに大きなものだったと思う。
最後まで食らいつくGO WESTの選手たちにヒヤリとさせられたことは何度もあった。
この日を迎えるまでいろんな試合や経験のおかげで彼女たちは少しずつ成長できたんだと実感。
同時に約3年前のチーム説明会でクラブの選択をした選手たち。そこで「坂井フェニックスレディース」の所属を決めてくれた選手たちには感謝の言葉のほかない。
まだチームとしての形を成していない中、リスクを承知で所属を決めた選手たちは今年のある程度チームとしての形を見通すことができた選手たちと決断の重みがまるで違うところにある。そんな中で決めてくれたのだ。本当ありがたい。
また、リスクを感じて違う所属に決めた選手にとってはどう映っただろうか。
「隣の芝生は青く見える」ではないけど、それくらい羨ましいと思ってもらえる様なチームになれただろうか。3年前のクラブ説明会が一番いろんな人からチームとして活動できるのか?できない場合はどうやっていくのか?集まるのか?などサッカーをしていく環境が本当にあるのかどうか?という今では「大丈夫です」と言える様なところで質問が多くあった世代だった。そしてこの年は、GO WESTさんをはじめ、RUCKさん、福井中学さん、そして坂井PLとRUCKさんを選んだ選手は多かったが、それぞれが割とバランス良くバラバラに選択した年だった。
だからこそ、この年の説明会を行った世代が卒業する時には今あげた4チームで一番充実したチームにしてやろうと思わされた。結果が全てではないし、そもそもまだ終わってもいないが、一つの区切りとして観た時に坂井フェニックスレディースは一つ誇れるものを手にしたような日だったと思う。
たくさん観てもらえる様なチームへ
あれから数日、試合に出た選手やそうでない選手と個々で話をしていると、すでに次へと意識を向けており、OFFの日に自主的に走り込む選手やボールを触る選手も出てきたり、こういう練習を増やしてくれだとか色々な変化が出てきた。
下の世代の選手とも関わる力をもっと身につけていくべきだし、そもそもまだまだ下手くそなのでもっと積み上げていかないところは多い。だけど自慢のできる選手たちだ。
試合後もバーを3回叩いた選手がピックアップされて良いですねと言ってもらえる。ありがたいことだし嬉しいことだが、彼女が輝くシーンまでにもっと他の選手が良いプレーを見せてくれている。後ろでファイトし続けたDFライン。最後まで黒子に徹したアンカー、ドリブルで溜めを作って守備の厚みをもたらすアウトサイドの選手たち、細かいところでも恐れず配給するインサイド、
そしてしれっと4得点したワントップやシュート成功率100%選手。
今回出場した2キーパーだって目立たなかったが成長著しい。
ほかにも今回お披露目できなかった選手はたくさんいる。
1年生はわずか半年だがだいぶ変化してきた。2、3年生もしっかりと成長を続けている。
また県内で試合する時には是非たくさんの人に見てもらえたら嬉しい。
その為にもまず、観にいく価値のある試合をしないとな。
サッカーはスポーツでありエンターテイメントだ。
観ていて楽しい、熱くなる、応援したくなるチームになる為にまたこれから積み上げよか。
インスタライブも多くの方に視聴いただきありがとうございました!
また現地に足を運んでくださいました皆様もありがとうございます!
次は10月末の北信越大会へ向けて彼女たちが頑張ってますので是非応援をお願いいたします!
ジョジョキーパーと馬
出場直前のご様子
すでに腰が曲がっており負傷中
Comments